IT・情報処理系の資格のなかでも難関のひとつとされる「IT・ストラテジスト」の資格。
難関資格ではありますが、自分の力試しやステップアップ、資格報酬などの目的で、IT業務の経験や年次が浅かったとしても、取得を目指したいというひとがいるかと思います。
「IT業務の経験はまだ浅いけど、難関のITストラテジスト試験を取得して自分に自身を持てるようにしたいな~。。。」
「ITストラテジスト」の資格はIT関係の仕事につくひとなら誰でも知っている、情報処理技術者資格における難関資格のひとつです。
自分はIT企業に就職して数年、まだIT分野の経験が豊富とはいえず、ITストラテジの分野に関してはほぼ未経験といった状態で、この資格取得に挑戦しました。
正直受験を考えた時点では資格の内容も曖昧な状態からでしたが、そんな自分でもポイントをおさえ学習を進めることで、結果的に初受験&独学でも合格することは可能でした。
この経験をもとに、同じような未経験や独学のひとでも、ITストラテジスト知識のベースを作りつつ、資格合格につなげるための参考情報を紹介します。
未経験からITストラテジストの独学受験前後の状況
まずは「このくらいのIT経験値でも独学でITストラテジストに合格できる」という参考のために、自分がITストラテジスト試験を受験したときの状況を簡単に紹介します。
内容をこちらの内容を知ると、大概の人は自分でも合格できそうだと感じられるのではないでしょうか。
あとから振り返ってみると、IT経験が浅いなかでITストラテジストに合格するには、センスや地頭の良さよりもある程度の勉強時間を確保できる状況が大事な要素のひとつだったと感じます。
未経験からITストラテジストを独学受験するまで
ITストラテジストを受験するまでの自分ですが、もともとIT企業に就職するまでは大学などは情報系ではなくほぼIT知識のない人間でした。
IT企業に就職してからは、数年間ITの基礎を勉強しながら業務にあたりますが、ITストラテジストという分野にはまったく触れてきませんでした。
当時は社内で基本情報技術者の資格だけはとっておいたほうがいいと言われ、なんとか勉強して取得しましたが、ITストラテジストのことなど何も知らないといった状態でした。
そんな状態でしたが環境の変化もあり、転職や仕事上のステップアップのためにまずは資格を取得してみようと考え、「どうせやるなら多少なりとも箔がつくもので!」ということでITストラテジストを受験してみようと思い立ちます。
当時の自分の状況をまとめると、
- まったく未経験からIT企業に就職して数年程度の業務経験
- ITストラテジスト分野に関しては経験や知識は0
- 高度情報処理技術者資格や応用情報技術者資格の学習経験も0
- 基本情報技術者資格だけは保持。ITストラテジスト受験の数年前のため中身は漏れまくり
といった状態でした。
未経験からITストラテジストを独学受験してみて
ふとした思いたちからITストラテジストを初受験しましたが、受験後の手応えとしては午前は突破、午後試験ちょっと厳しいかもという感じでした。
正直合格は五分五分くらいと考えていましたが、結果は午前8割、午後7割でのA評価といった形で合格できました。
このことからITストラテジストに未経験&独学から合格するために第一に重要になるのは、勉強時間の確保だと感じています。
もちろん実業務での経験値が高いほうが単純に考えて合格の可能性は上がります。
しかし高度情報処理資格の区分レベルになると、実業務でそうした経験を積む段階では恐らく自身の業務量も多くなっているケースが多いのではないでしょうか。
当然ITストラテジスト分野の経験がない&知識もない状態から受験する場合は、経験をカバーする分の勉強量は必須になります。
これは資格合格に対する考え方の一例ですが、たとえ資格分野の経験がなくても経験年次が上がり業務が忙しくなる前のほうが、合格につながる学習時間は確保しやすいと考えられます。
自分のようなひとが誰でも早く資格取得したほうが良い!とまでは思いませんが、経験が浅いことで高度なIT資格を受験しようか迷っているという方は、自身の状況を踏まえて今受験すべきかどうか検討してみてください。
未経験からのIT知識ベース作り
ここから実際にITストラテジスト試験を合格するための話に進みます。
ITストラテジスト分野は未経験でも問題ありませんが、ベースとなるIT知識のためにまずは基本情報技術者資格を持っていない方はこちらの合格、過去取得している方は内容の思い出しをします。
別に基本情報技術者資格でなくても良いのですが、やはりITストラテジストにつながるIT知識のベース作りは必要になります。
そしてそのベースを一番手っ取り早く習得できるのが基本情報技術者資格になります。
上記の記事でも紹介している通り、基本情報技術者の内容であれば集中してやれば長くても3ヶ月、集中度次第でもっと短くても習得は可能です。
またこの時点で学習時間やインプット量が厳しいと感じたのであれば、一旦ITストラテジストの受験を止めるという判断基準にすることもできます。
自分のように数年前に基本情報技術者を取得したが内容が抜けている…というひとは、後述する午前問題の学習を思い出しに使うのもおすすめです。
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ITストラテジスト試験の受験スケジュール
基本情報技術者レベルの学習が済んだところで、ITストラテジスト資格を受験する具体的な準備に入ります。
まずはITストラテジストの独学での受験・合格に向けて受験スケジュールを考えましょう。
ITストラテジストでは試験区分が4つ(午前1・2、午後1・2)と学習範囲が広範囲のため、どの程度の期間でそれぞれの学習範囲の勉強を進めるか事前に考えておくのがおすすめです。
でないと順番に勉強をすすめていたが、受験時点で最後に勉強する予定だった午後2試験の勉強時間が足りない!といった事態になりかねません。
個人的な感覚値としては、だいたい3~4ヶ月くらいの期間でスケジュール計画するのがおすすめです。
あとは基本情報技術者資格を受験したときの手応えや勉強感覚と、自身の勉強時間などを考慮して調整していきます。
ITストラテジスト試験の勉強方法
ITストラテジストの試験区分は午前、午後で4区分にわかれますが、各区分ごとの勉強方法をこちらで紹介していきます。
ITストラテジストの勉強方法~午前~
午前試験は午前1・午前2と形式は分かれていますが、基本的な勉強方法は同様で問題ありません。
午前はとにかく効率的に、そして午後のために早急に合格ラインにもっていくことがなにより重要です。
そして午前問題を合格ラインにもっていくためには、とにかく過去問をどんどん消化していくのがおすすめです。
午前問題の過去問は一問一答形式のため、短時間&隙間勉強でも学習可能なので、空き時間なども利用しつつとにかく量をこなしていきます。
おすすめの勉強教材はこちらです。
より詳しい勉強方法やコツについては以下の記事で紹介しています。
ITストラテジストの勉強方法~午後1~
ここからが本格的なITストラテジ分野の学習になりますが、午後1試験は高度情報処理試験がはじめてのひとが苦戦しやすいポイントです。
合格ラインにいくまで時間がかかる可能性が高く、早めに勉強を開始することが吉です。
午後1問題ではしっかり勉強時間をとって、解答のクセやコツをつかんでいくことが大事になります。
解答の仕方に慣れないひとは過去問で勉強していても、しばらく点数がなかなか上がらないのが午後1問題です。
しかし根気よく続けていくと徐々に出題者がどんな点に注目して、どんな解答をしてほしいのかがつかめてくるようになります。
このあたりの感覚はある程度勉強量が必要になるため、とにかく早めに勉強をはじめてできるだけ試験前の早い時期に感覚をつかめるようにするのが合格への近道です。
おすすめの勉強教材はこちらです。
より詳しい勉強方法やコツについては以下の記事で紹介しています。
ITストラテジストの勉強方法~午後2~
午後2試験も午後1に続いて関門とされるところですが、ここでの学習はちょっと毛色が異なります。
午後2試験の勉強はそのひとの文章力や論述力、国語力などで必要な勉強時間に差がでるのと、受験前の準備にも時間をかける必要があります。
ITストラテジスト試験における午後2試験の論文は最初はどこから手をつけるのかもわからない状態になりやすいです。
そのため論文試験の勉強の進め方についても簡単に以下で紹介します。
ITストラテジスト午後2試験の論文勉強方法
午後2試験の論文は一問一答の問題ではないため、単純に過去問題を解き続ければ点数が上がるというものではありません。
論文問題を解くということの前に、勉強の進め方自体も工夫や準備が必要です。
最終的には論文試験の勉強も問題を解いていくことになりますが、事前の段階で準備しておくことなどを紹介します。
また自身が論文を書くにあたっての準備のほか、参考となる論文や他の合格論文に多く目を通しておくことも大事です。
上記観点も含めたおすすめの教材がこちらです。
論文勉強に向けたネタ準備
とくにIT業務の経験が浅いなかで独学・短期合格を目指す場合の論文ネタの準備についてこちらで紹介しています。
まずは独学で合格しやすい論文ネタとして、どういったネタを用意するのがよいかを理解しておくことが大事です。
論文ネタの準備に向けて必要な点などがつかめたら、次に自身が受験で使用する具体的な論文ネタを準備して、その精度を向上していきます。
論文の書き方
論文ネタとなるものが準備できたら、いよいよ論文を書き上げるところの勉強を進めていきます。
ここは個人の文章力によって一番必要な勉強時間の差がでるところです。
論文を書き上げることに向けての勉強では、構成と評価を理解することで論文の質を合格ラインまで高めていくことが重要です。
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ITストラテジストを受験したときの準備・ツール・コツ
こちらでは未経験の自分がITストラテジストを受験したときの準備や利用したもの、学習の進め方などを紹介します。
ITストラテジストの勉強に向けて準備
自分がITストラテジストの勉強時に準備、利用したものはそれほど多くなく、特別なものもありません。
ITストラテジストの勉強に効果を生む通勤学習
自分がITストラテジストを勉強したときは通勤時間をかなり活用して勉強していました。
今でもIT資格の勉強では通勤学習を活用していますが、時間効率もよいのでおすすめです。
いくら勉強時間が確保しやすい状況でも家での時間をずっと勉強時間にあてるのは結構大変だったりします。
通勤時間をうまく勉強時間として活用すると、仕事の延長的な気持ちや気が散ることもなく意外と集中して取り組めますし、そのぶん家では休むこともできます。
ITストラテジスト受験に向けた独学勉強のススメ
個人的にはIT資格は基本的に独学でよいと考えていますが、学校での勉強と違って慣れないとすすめにくいと感じることもあるかもしれません。
独学での勉強に慣れると勉強のペース配分や勉強箇所も自分次第で進められるので、勉強に感じる負担も軽減されます。
ITストラテジストに未経験から独学合格したロードマップまとめ
こちらで未経験からITストラテジストを受験し合格したときの情報は以上になります。
また必要な情報や修正があれば随時更新していきます。
ITストラテジストの資格取得には実務で役立つ以外の点でも、転職や社内での評価につながる大きなメリットがあります。
比較的難易度の高い資格ということで尻込みされていますが、未経験からでも受験資格があることも受験しやすいメリットになりますので興味のある方は一度受験、合格を狙ってみるのもよいとおもいます。
また午後2試験の論文はサンプルが重要になる要素もありますが、もしニーズがあればこちらも別途紹介します。
情報処理技術者資格は一種の投資としても考えられるものなので、とくに難関の上位資格は余裕のあるときに取得することがおすすめです。
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