情報処理技術者試験のなかで上位の難易度にあげられる論文系の高度情報処理試験ですが、未経験・若手のひとが悩むのがどの程度勉強をすれば合格ラインと考えられるのかという点です。

「高度情報処理技術者試験(論文系)は採点できないから合格ラインがみえないな~。。。」

高度情報処理技術者試験(論文系)がむずかしいのは、過去問題の正確な採点できず合格ラインがつかめないということも理由のひとつであるとおもいます。
一問一答形式の試験と異なり、勉強を続けていてもなかなか自分が合格するという自信がつきにくい試験です。
自分も同じような経験があり、初めて受験するときの勉強ではどこまで勉強をすればいいのかがみえないことでの不安もありましたが、一度受験、合格するとある程度の合格ラインがつかめてくる部分があります。
高度情報処理技術者試験(論文系)の合格ラインについて
高度情報処理技術者試験のなかで論文が必要とされる区分は、ITストラテジスト、システム監査技術者、プロジェクトマネージャ、システムアーキテクト、ITサービスマネージャになります。
午前1・2、午後1の合格基準は60%以上の正答率、午後2はA・B・C・Dの4段階評価のAのみ合格の場合に合格となります。
午後2は4段階評価とされていますが、実際には60%くらいの出来でよいのではないかとされていることが多いです。
こうみると全体で6割以上ということで半分強くらいのできとなっていれば、十分合格を狙えるレベルなことがわかります。
未経験から勉強をはじめると、結構つまづくところも多く、ひとつひとつ丁寧に問題回答を理解していこうとすると時間がかかることがあります。
しかし試験の合格だけを考えるのであれば、ある程度理解に時間がかかるところは一旦とばしてしまうという考えでも合格できそうなことがわかるとおもいます。
ただ論文系の高度情報処理技術者試験における上記の採点形式で注意が必要と考えられる点があります。
それは午後2の論文試験についてで、ここだけ4段階評価となっている点です。
論文試験のため一律で評価できないためこのようになっているとおもいますが、それとあわせて単純に6割以上というできだけでは不合格になる可能性があるということです。
たとえば全体としてみると6割程度のそこそこの論文が書けていたとしても、必須で書かなければならない点がひとつ抜けていたとすると、合格は非常にむずかしくなると考えられます。
論文系の高度情報処理技術者試験の場合にはこの点だけ、合格ラインにおける少し注意が必要です。
未経験からの高度情報処理技術者試験(論文系)のゴール設定
ここでは自分の勉強や試験のできなどの経験から、論文系の高度情報処理技術者試験を勉強するときのゴール設定として考えている点を参考にあげていきます。
午前1・2試験の合格ラインの考え方
午前問題は1・2ともに最もゴール設定がしやすいところです。
1問1答形式で◯か✕で各1点しかないため、単純に過去問題を解けばだいたいの合格ラインがみえます。
自分の場合に設定していたゴールとしては以下の2通りあります。
- 本番試験と同様の時間で過去問題を解いて正答率80%以上
- 過去問題の全期間を繰り返し回答して誤答問題をなくす
以前は両方を確認していましたが、一度合格してからは2つめの繰り返し学習での確認のみにしています。
本番形式で過去問題をやってみて正答率を確認する場合には、少しきびしめにみたほうがよいということで80%としていました。
繰り返し誤答問題をすべてなくしていく進め方では正答率でに確認はありませんが、誤答問題をなくすくらいの繰り返し学習をしていれば、結果的に本番形式でも正答率は高くなっていました。
ただ繰り返しですすめるとどうしても時間がかかってしまうので、時間がない場合には少し勉強してから過去問題をやり80%以上が正答できればそこで午前はOKとしてもほぼ合格ラインとみて大丈夫です。
午後1試験の合格ラインの考え方
午後1は回答自体は公表されていますが、1問が6点前後などで採点されるためはっきりとした採点はむずかしくなります。
そのためゴール設定をする場合はある程度安全にいくならばこちらも80%くらいの正答率でみておいたほうがよいとおもいます。
また午後1試験はおそらく点数調整が入っている可能性も高いとされています。
たとえば午後1試験全体での通過率や得点、問題ごとの正答率や難易度などを考慮して、1問の点数比重が考えられていたりといった形です。
そのため過去問題の勉強などで採点する際は、本番での採点結果を比べるとどうしてもズレがでることを前提にしたほうがよいです。
自分の場合は過去問題で◯△✕で区分けして採点するようにいていました。
上記の通り細かい採点はむずかしいので3つの区分けで採点をして、大まかな得点をだすようにしました。
◯はほぼ回答と内容がイコールで正しいこと、△は回答と一部合っているなどの部分得点が見込めること、✕はそれ以外といった感じです。
勉強のゴールとしては◯になる回答率が60%前後になることを設定していました。
本番ではどうしても少し得点が下がりますが、△の部分点がいくらかとれる予想も込めて、このラインになれば一旦合格の可能性が高くなるかなという見込みです。
実際に初めての試験のときは◯が50%くらいまでしか仕上がりませんでしたが、それでも60点以上で通過できていたので、上記の考えでそこそこの安全ラインとしてとらえて大丈夫かとおもいます。
午後2試験の合格ラインの考え方
午後2は一番採点とゴール設定がむずかしい試験になります。
講評などをみても採点基準をはかることがむずかしいため、自身で過去問題を採点する場合にはざっくりと内容に問題がないかを確認するようなかたちになります。
午後2試験については本番で苦戦する点として、時間内に論文を書ききることもむずかしいということがあります。
そのため自分の場合は以下のようなゴールを設定していました。
- 過去問題を90分で書ききることができること
- 書いた論文の内容が大筋で問題ないこと
1つめは本番試験では試験時間は120分となりますが、練習時には問題選択や概要の記述、本番での遅れなどを考慮して90分で1本の論文を書ききることとしていました。
2つめは書いた論文の採点についてですが、細かな点の評価がむずかしいことや60%のできで合格できる可能性が高いことから、後から見返して大筋で問題ないかを確認するようにしました。
確認時のポイントしては、
- 論文の筋道・展開が問題ア、イ、ウで一本道になっていること
- 問題で問われている点が漏れなく記述できていること
- 自身の経験からの工夫が具体的に記述されていること
などを重点的に確認していました。
上記のようなポイントに大きな問題がなく、時間内に書ききることができれば本番でも6割以上のできで合格できる可能性は高いと考えられます。
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【合格ラインを知る!】未経験からの論文系高度情報処理試験のゴールまとめ
【合格ラインを知る!】未経験からの論文系高度情報処理試験のゴールのまとめです。
- 高度情報処理技術者試験は半分強くらいのできで合格を狙える
- 午前1・2試験の合格ラインの考え方は、本番試験と同様のやりかたで正答率80%以上か、過去問題で誤答問題をなくすまで
- 午後1試験の合格ラインは、過去問題で◯になる回答率が60%前後になること
- 午後2試験の合格ラインは、90分で論文を書ききることと、ポイントを抑えた内容になっていること
IT未経験から論文系の高度情報処理試験を合格するための参考情報はこちらでも紹介しています。



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